以前よりくくり罠の改良はチョコチョコ行っていましたが、
前回の大惨事事件を受けて、 罠の抜本的な見直ししました。
[ad#upper]
え!?
今頃??
オメェ気づくのおせえよ。
とお思いの方もいると思いますが、
そう。
今頃気づいたのです。
11月15日に解禁してから、
罠の根本的欠陥に気づくまで、 約86日、 約2ヶ月と25日も要したわけです。
いや~ 師匠とか頼りになる人が周りにいないって本当に苦労する。
余計なしがらみとか、気遣いとか無く何でもできる反面、 一から十まで全部自分でお膳立てしないといけません。
ま、今迄全てのことにおいて独立独歩でやってきたし、
別段今更嘆くことでもありませんね。
[ad#middle]
さてさて、前置きはこのくらいにしといて 具体的な説明に入ります。
まず、今迄の罠の悪かったことはコチラです。
★塩ビ縦式(横式)罠の課題 ・塩ビパイプを埋めるために大きな穴を掘る必要があり、作業効率が死ぬほど悪い。
・塩ビ土台が正しく落ちず、ワイヤーがきちっと絞まらない。

・固い地面等でないと設置できない。
・非常に嵩張る。
・土台にラップ当で覆いをしないと罠を隠せない

★弁当箱型罠の課題
・作るのに時間がかかる。
・金具の部分に耐久性の問題がある。
・塩ビが曲がりすぎて罠が起動しない。

・金具が土から出ており、踏ませ難い。

・罠の直径が大きくなる為、ワイヤー部分のバネが足りず、締め口がゆるゆる
で、 これらの課題を解決するために失踪もとい、東奔西走しました。
考えに考えて考えた結果、 ついに課題を解決し新作罠が出来上がりました。
山を式くくり罠爆誕!!

・プラスチックの土台がいらないので嵩張らない。
・場所を選び難い。
・深く埋めなくて良いので作業効率が良い。
・地面と平行なので、軽く土を被せるだけで罠が隠せる。
・使う部品を絞ってあるので費用がそれ程かからない。
・作り方が楽。
・塩ビ部分が強く、故障に強い。
・跳ね上げ式なので、約10cmほど上部を括ることができる。

[ad#middle]
・作りたいサイズの1枚板 ※合板だと割れます。


・呼び径13のHIVP(耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル)1本 ※30cmもあれば大抵足りると思いますが、量産するなら2m欲しいです。
・蝶番1個
※小さい物を2個付けるよりも、大きい物1個付ける方が安定します。

・木ねじ12本~14本ぐらい ※別に経とか長さは同じ物で無くて大丈夫です。
【手順】 1.板を作りたいサイズに合わせて切り分けます。 ※私の場合は、長さを約14cmに合わせてあります。

2.切った木の板を半分にカットします ※垂直に切れずに歪んでしまうと開閉時少し重くなります。

3.半分に切った木に蝶番を取り付けます。 ※蝶番を木の中にはめ込むと、よりカモフラ率が高くなると思いますが、 山をはそんな技術がありませんのでこのまま付けています。

4.塩ビをカットし、開きます。 ※塩ビの部分をどれ位露出させるかで、絞まる位置の高さが決まります。 但し、直径が大きくなるほど絞まる時間がかかり、バネも長いものが必要です。 ☆くくり罠の直径規制がされている地域では、くくり罠の短径が12cm以下である必要があります。
山をの場合は、30cmでカットしています。 長く切って後で切り揃える作戦です。
5.カットした塩ビは、熱湯に約30秒から1分ほど漬け、加工しやすくします。 ※熱湯に漬けていると、素手で曲がる位に柔らかくなります。 85度位で加工可能な柔らかさになるようです。 堅いままで折り曲げると割れてきますので注意して下さい。
6.柔らかくなった塩ビを折り曲げ、形が整ったら冷水で冷やして形状を固定します。


7.ワイヤーの稼働をよくするために、端の部分を取り除きます。

8.加工済みの塩ビを木ねじで固定します。 ※上でも書きましたが、どれ位出っ張らせるのかで締まる高さが変わります。

9.動作チェックして完成です。

[ad#middle]
この様に10~15cmの位置で括れており、 絞まるまでの動作にも特に問題もありません。
[ad#middle]
これが今抱えている3つの問題 ・正確に輪が絞まらない。

・締め付けが緩い。

・締め付け速度が遅い。
これらを解決するために2つの方法を試しました。
・くくり金具を廃止して速度向上を図る。 ※この方法は無駄でした。
・バネをより長くする。
★くくり金具を使わず、締め付ける方法 写真からも分るように、くくり金具を使わない方法に切り替えたのですが、 締め付けがユルユルになります。

あんまり勧めたくない物を紹介するのも気が引けますが、こんな感じで作りました。



★バネをもっと長くする
輪を正確に締め、緩慢な締め付けを解消するために、バネの長さを今迄の2倍にしました。

元々バネの長さは、直径12cmの円をくくる為に50cmにしていました。 研究を重ねた結果、バネの長さが50cmでは動作に支障があります。
今回は、円が塩ビ縦式罠よりも大きくなるため、バネの長さを1mに伸ばしています。
単純に計算すると、全長-全圧縮長=絞まる長さなので、 1000mm-300mm=700mm括ることができます。
因みに机上の計算では、直径22cm位まで(22×3.14=69.08)括ることができます。
写真のように切ったバネ(50cm)のバネを2つ使うことで長さを補うこともできます。

但し、これの副作用はまだ出現してないので分りません。 ま、確実に動作不良を引き起こす原因として一役買ってくれるでしょうよ。
これでようやくまともな狩猟が始められるはずです。
いや~、此所まで来るのに超絶長かった。
だから、お金のある人は既製品を買うことをお勧めします。
本編とは無関係だけど…
★★塩ビ罠に布を取り付けてみた★★


ただ、やはり堅くなります。
そして布巻き込みも起きると思います。
んー。
結論から言うと、布を使えば使えなくも無いって感じですね。
でもまぁ、できるなら山を式くくり罠を使いたいかな。
————- 昔から記事を追いかけてくれている方は手順の少なさに驚くと思います。
正直、少ない手順、少ない部品で作れて、見た目も綺麗な罠ほど機能的だと思います。
最近罠作りに疲れてきたので、罠の試作はこれくらいで終わりたいと思います。
何か良い方法があればドンドン発展させていって下さい。
例えば、もっと薄い板を使ったり、蝶番では無くスプリングを使ったりとか。
じゃぁ罠作りはこの辺でノシノシ
【現行で一番新しいくくり罠の記事】
[ad#lower]
初めまして。
皮のなめし方からたまたま見つけました。
この方法は面白いですね。
この最新型と合わせて、試してみます^^
コメント有難うございます。
皮なめしもかなり奥が深くて素晴らしいですよね。
機会があればタンニンなめしや、小物作りもupしていきたいと思います。
尚、罠の作成・使用の際は十分にお気をつけください。
山をさん
ありがとうございます。
この罠ですが、埋める時は罠の下にタッパーを置いてますか?
それとも、ただV字に掘って埋めてる感じでしょうか?
返信有難うございます。
タッパーは不要です。
単純に平らなトラップだけ土の中に埋めてください。(設置方法等はブログを読んでもらえれば、ある程度感じを掴めると思います。)
埋め方は普通にV,U,│___│,みたいな感じで大丈夫です。
但し、深く掘りすぎたり、歪な掘り方すると罠が正常に起動しないので注意してください(踏んでも沈みすぎたり、土に引っかかったり)。
なお、罠の上に泥・土を被せすぎると罠の起動に支障を及ぼすので気を付けて下さい。
もし、お金に余裕があるなら、
山をが参考にした理想的な罠が、オリモ製作所さんから発売されているので1個購入して、正常な罠の動作を目で御覧になった方が、正しい設置・起動イメージが掴めるかも知れません。
ご参考までに。
http://www.orimo-trap.com/products
ありがとうございます。
まずはV字に埋めて様子を見てみます。
いくつか罠を作って&試してみて、猟場や自分に合ったものを作るのが良さそうですね。
正規の罠は1つも持ってませんので、この機会にオリモさんの罠を参考にしてみます。
試行錯誤して良いものが出来上がることをお祈りしています。
ところで、
市販の罠でも地形や気候によって得手不得手があるので、購入の際は注意した方がいいと思います。
例えば、雪の重さで空弾きし易いものであったり、粘土質の場所や、斜面が苦手だったりするものもあったりしますので。